「善意の転載」 善意のテロップ
いつからかテレビ番組には画面の下にその状況がわかる?ように発した言葉が表示されるようになっています。
これは便利なようであり見る側へのおせっかいでもあり、全体像からその部分を抜き取ってしまう事にもなります。
※耳が不自由な方への配慮であればそれはすべて文字を入れなければ話の辻褄が合わないのでここでは別とします。
今はニュースソースを知るだけでも忙しい社会の中でその抽出はありがたい人もいるでしょう。しかしながらそれは
強い印象操作を伴ないそこの部分で大意を読み取る危険性もあるのです。
それは特に凶悪犯罪が起きたときの近隣住民へのインタビューなどには、「あの人は〜」など印象を付けるべき
言葉を画面に露出することで、犯人の印象を「身近に」感じさせる効果があるのです。
それはブログでもやはりそれなりの効果があるのか、やたらと記事の一部を抜粋して比較対象をする人もいます。
その欠点はどうしても文の全体が見えないままで話が進んでしまい、なにかと言及する場面でわざわざ元記事に
戻ってしまうという非常にいらない手間がかかってしまいます。
完全なる密室での討論会であればそれは当事者同士の事ですから話し合いも良い流れになると思いますが
誰もが参加できる場での一部抜粋記事を主とした話し合いでは、抜粋のセンスによって大意がまるで変わるのです。
A 「朝寝坊して急いで出かけたものの渋滞もあって飛行機に乗れずに旅行がキャンセルとなった。」 これが
B 「 急いで出かけたものの渋滞もあって飛行機に乗れずに旅行がキャンセルとなった。」 では
聞き手によっては「ああ、それは大変だったねぇ」と、自身のミスが語られていないのでその発端が見えません。
そして後日、実は寝坊が・・・と判明したときには良い印象にはならないでしょう。
それをBからの起点として話を進めてしまったら「メリット」は自己保身にしかならないのです。
(緊急時におけるあえて嘘をつかなければならない状況は別です。)